- 2006年3月 8日 11:26
- 90 マジメな話
先日、会社のコーチング研修というのを受講して来た。本来2日間でやるコースを1日間に短縮したもので、ロールプレイ形式のエクササイズを中心に進めながら、コミュニケーションスキルの伸張とコーチングの基礎を学ぶのが目的。この研修の中で、「コーチングのためのタイプ分け」というのが面白かったのでちょいとご紹介。
授業の中では、参加者全員が簡単なテストによってコミュニケーションタイプを判定される。
タイプは次の4つ。
- 人や物事を支配していく「コントローラー」
- 人や物事を促進していく「プロモーター」
- 分析や戦略を立てていく「アナライザー」
- 全体を支持していく「サポーター」
テストは40個の質問で構成され、その回答により上記の4タイプ毎のスコアが算出される。最も高い数値が現れたところが自分のタイプとなる。
(あなた自身のタイプもTest.ne.jpのWebサイトでチェックできる。是非お試しあれ)
授業で使用するテキストには、各タイプのコミュニケーション上の特徴や重きを置く価値、異なるタイプに対峙した時の留意事項などが示されているのだが、4つの違いを大まかに知るには、「自己主張」と「感情表出」の2軸により4象限で分割するのが良いのだとか。自己主張が強く感情表出も大きいプロモーターは、「自由」と「影響」に価値を見出す。つまりアイディアの斬新さや、どれだけ他人へ影響を与えられるかが一番の関心事となる。
自己主張が強く感情表出が少ないコントローラーは、「判断」と「スピード」重視。重要な決断を下すことに躊躇しないが、合意形成に時間をかけることを退屈に感じることもある。
自己主張、感情表出ともに少ないアナライザーは「正確さ」と「ペース」が重要であるため、自分で立てた計画に基づいて着実に物事をこなして行くことを好む。そのため外的要因などで計画が変更を余儀なくされ、ペースを崩されることを嫌う。
最後に主張は弱いが感情豊かなサポーターは「合意形成」と「安心」を大事にする。頼まれれば嫌と言えない性格で、他者との関わりや強調による安心が感じられる時に充実感を得られる。
授業では、それぞれのタイプ別にグループを作り、同じタイプの人間同士でディスカッションをしたり、特定タイプの人間と質疑を繰り返して傾向を確認したりというアクティビティを行う。
占いや心理テストのような要素があり、アクティビティもゲーム性があるので大いに盛り上がるのだが、結局は人とのコミュニケーションを取る際に、自分と相手のタイプを認識することで不要な衝突や誤解を回避しようというのが趣旨となる。
正直、この手のタイプ分割は目新しいものではなく、エゴグラムやその他さまざまな分割方法があるし、このようなタイプ分割に基づいて技巧的な対話を行うことには違和感を感じる。
ただ、このアクティビティを通して再認識すべきと感じたのは、人間の「多様性」とそれに基づく「価値感の相対性」ということ。上記のような簡単なテストでも人の傾向は大きく異なることがわかるし、自分が何よりも大切にしているものが他人にはどうでも良いものかも知れないし、その逆も然り。人からされて嬉しいこと・嫌なこと、受入れ易いこと・難いこと、人それぞれだ。
このような認識はコミュニケーションの基礎だと思うし、友人関係の中では当然のように意識していることかも知れないが、上司-部下という関係になった途端に忘れてしまいがちな点かも知れない。
相手との間に絶対的な差異(スキル、経験、年齢・・・etc)がある場合のコミュニケーションでは、上位にある者が自分の流儀や経験を相手に押し付けてしまったり、自分が欲しい、もしくは欲しかったサポートを与えて指導した気になってしまいがちである。
自分よりもスキル、経験の乏しい部下と対峙し、彼or彼女が自主的に考え、行動して自らのゴールを達成するのをサポートするのが「コーチング」であるならば、
・自分が他者と比して様々な傾向・特性を持った存在であること
・相手もまた、自分と比して異なる傾向・特性を持った存在であること
この両方を忘れてはならないのだろう。
自分のノウハウや経験のみから部下を指導・強制するのではなく、上司としての責任を持って部下の傾向や特性を理解し、質問や承認(ほめる)行為を通して相手の自主的な思考・行動を促していくというアプローチ。
それが自然にできるようになるのが、コーチングにおいて最も大事なことなのだろう。
なんだか難しいね。
あなたは後輩や部下に対してどんな風に接してますか?
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