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「警察管理部門小説」

陰の季節」 横山秀夫
警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。にべもなく撥ねつけられた二渡が周囲を探るうち、ある未解決事件が浮かび上がってきた…。「まったく新しい警察小説の誕生!」と選考委員の激賞を浴びた第5回松本清張賞受賞作を表題作とするD県警シリーズ第1弾。
タケダくんの薦めに従い読んでみた。D県警本部の警務課を舞台にした4編からなる短編集。面白かった。

巻末の解説でも書いてあるけど、一般に警察を主役にしたミステリー小説は、いわゆる「捜査畑」を中心に事件捜査を追っていくものが多いのに対して、この本では全て管理部門の人間が主人公で、扱うのも派手な事件ではなく、人事のゴタゴタや職員の失踪、出世をめぐる駆け引きなど。そうしたところが新鮮で楽しめた。

そもそも短編って、のめり込むには短すぎるし、無理やり押し込めたような筋の場合は消化不良感が残ったりするので敬遠してたんだけど、今回はどれも程よい長さで満足感のあるものばかりだった。また、4篇それぞれ主人公は異なるのだが、D県警内でそれぞれの登場人物が微妙な接点でクロスオーバーするところなんかが憎い。
「半落ち」も読んでみるかな。。

陰の季節
横山 秀夫

文芸春秋 2001-10
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